柏市 有痛性分裂膝蓋骨
2017-09-30
歩行や運動に支障をきたす有痛性分裂膝蓋骨
通常、分裂膝蓋骨の分裂部分は外側に多くみられて、特に外側広筋付着部の上外側部分で分裂しているものが多いです。
また2分裂するだけではなくて、3分裂やそれ以上の多分裂というケースもあります。
分裂膝蓋骨の原因については、現段階では解明されていませんが、先天性異常・後天的癒合不全・外傷性癒合不全など諸説があって、多様的な原因があると考えられています。
ただ分裂膝蓋骨は必ず障害を引き起こす症状ではなくて、臨床上問題として考えられているのは、疼痛や機能障害を生じる有痛性の有痛性分裂膝蓋骨だけです。
疼痛や機能障害により歩行や運動に支障をきたす疾患で、成長期の男子に多く見られる障害です。
有痛性分裂膝蓋骨の発症原因については、先に触れたように特定されていませんし、多様的な原因があると考えられています。
その中でも、骨の成長過程に起因するところが大きいと言われているのです。
膝蓋骨は成長軟骨より骨が形成される元となる部分の小さな骨核と、大部分の成長軟骨から始まって、成長する共に徐々に成長軟骨部分の骨化が進行して成人と同様の形に形成されていきます。
この過程において上外側に発症する確立が高いのは、成長軟骨部分の耐久性が劣るためで、外力に対する抵抗力が完成された骨と比べて物理的に脆弱なためです。
また膝蓋骨の上外側には大腿四頭筋の腱が付着していて、その大腿四頭筋の外側広筋の張力の影響を受けやすいといった環境下にあるため骨形成が部分的に阻害されてしまうからと考えられています。
この考えを裏付けているのは、治療方法のひとつとして外側広筋や外側支帯という腱を一部切離する処置して、膝蓋骨の上外側にかかる筋肉の張力を除外すると、疼痛が消失したり分離した部分の癒合が起こったりするなどの改善が見られるからです。
ただし、様々な分裂タイプがあることから、膝蓋骨の形成過程でその他の因子が影響していることも考えられるので、はっきりと断定することはできません。
有痛性のものに限っては、外傷やスポーツによる過剰負荷など何らかの外力が加わることにより、分離骨片と膝蓋骨本体の間を繋ぐ軟骨や線維を損傷し症状が発生することが多いです。
しかし、スポーツなどを誘因として起こるものには、分裂部分の境目の軟骨を中心に骨折や疲労骨折を生じた症例もあって、膝蓋骨骨折と診断されることもあります。
有痛性分裂膝蓋骨の治療ですが、運動を中断して安静にしていると疼痛は軽快するので、基本的には安静が必要と考えられます。
ままスポーツなどの負荷で癒合不全が発生していると考えられるものについては、癒合促進のために低周波や超音波療法が実施されます。
ある程度疼痛が消失後は、分裂部分に負担がかからない運動だけ許可されて、運動中は患部をテーピングやサポーターなどで固定することになります。
ただし、3ヶ月以上経過しても症状に改善の傾向がみられない場合は、分裂骨片の摘出・分裂骨片の接合・外側広筋や外側支帯の切離などの手術が行われます。
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